新しいことにチャレンジする輪が広がっていけば、明日は変えていける。
今年のLEAP DAYのテーマ「明日は変えられる気がする」には、withコロナ時代に突入した現代で、新しい何かに挑戦しようと思っている人の背中をそっと押して、勇気が与えられたらという想いが込められています。そんなLEAP DAYの思いに共感し、支援をしてくださっているソニーグループ株式会社から、宮崎さんにお話を伺いました。
宮崎 雅さん
ソニーグループ株式会社
Startup Acceleration部門 COSIA事業部 Ideation Service Team 統括課長 兼 プロデューサー
コロナ禍で変化したソニーでの働き方
ーー昨年に引き続き、今年もインタビューを引き受けてくださってありがとうございます!よろしくお願いいたします。
お久しぶりです!よろしくお願いします。
ーー未だにコロナ禍が続いておりますが、働き方など変わりましたか?
大きく変わりました。毎日通勤してオフィスで仕事をするスタイルから、いまでは在宅勤務がメインです。お客さまや社内メンバーとの打合せは、ほぼ全てオンラインミーティングで対応しています。
ーー在宅勤務だと仕事のパフォーマンスが落ちそうですが、どうですか?
私自身としては、通勤することなく会議のための移動もないので生産性は上がりました。
ーーそうなんですね!何か工夫したことはあるんですか?
家はリラックスの場だったので、仕事環境をしっかりと整えるようになりました。
ーー今もスタンディングでインタビュー受けてますよね?
そうです!家の中にスタンディングデスクを作りました。(笑)
ーー逆に在宅勤務で大変だったことはありますか?
これまで対面で提供していたワークショップやトレーニングについては、やり方を大きく変える必要があり工夫が必要でした。
ーー具体的にどのようにやり方を変えたのでしょうか?
アイデアソンなどの参加者のクリエイティビティを引き出すようなワークショップでは、これまで以上にアイスブレイクをしっかりするようになりました。説明が難しいですが、画面上でみんなで手を繋げるような遊びを入れつつ、お互いがどんな人なのかを知る時間をしっかり取るようにしていました。
ーー画面上で手を繋ぐ!何だか楽しそうです。
他にもオンライン上でデジタルのツールを使いながらワークショップの方法を模索するなど最初は大変でした。試行錯誤を行った末にいまではすっかりオンラインで対応できるようになり、デジタルツールを使った、Sony Startup Acceleration Program(SSAP)ならではのやり方を構築しています。
物理的に遠く離れた人同士でも気にせず集まれるようになったので、むしろ以前よりも可能性が広がったと思います。
※ SSAPとは
「Sony Startup Acceleration Program」はソニーが持っている起業のノウハウや開発環境を、新規事業を創りたいと考える全ての人に提供し、新規事業の立ち上げから販売・拡大までをサポートするプログラムです。
- ソニー株式会社 Sony Startup Acceleration Program公式サイトより
才能を価値に変換できるような環境や仕組みをつくる
ーー今後、挑戦したい事はありますか?
SSAPの支援先の企業で新規事業が生まれる事例も出てきていて、そのような新規事業開発の土壌が整った企業がもっと増えていくと世の中が変わっていくのではと期待しています。
なので、次の挑戦としては、企業同士でコラボレーションしやすい環境や仕組みも作っていきたいと考えています。企業や産業の枠を超えて新しいチャレンジがたくさんできるようにしていきたいです。
ーーその挑戦したい未来に向けて、学び続けていること/学び続けたいテーマを教えてください。
今の仕事そのものなのですが、企業の中で継続性と再現性のある形で新規事業を生み出す仕組みをいかにして作るかが学び続けたいテーマです。
支援先の企業によってさまざまな条件や事情があるので、組織ならではの力学をうまく使うことが重要なのですが、お客さんとの対話を通じてそれを一つずつ構築していくのは大変な一方でその分やりがいを感じています。まだまだ学び続ける必要のある奥深いテーマだと思っています。
ーー継続性と再現性とは具体的にどういうことでしょうか?
新規事業は中長期で継続して続けられる事業を生み出せるかが肝です。 再現性は、今後どのような方が携わっても運営ができる、活動が続けられるようにする必要があるということです。
運営するのが大変なプログラムを作っても、この人じゃなきゃできない、ということになってしまうケースがあります。限られた人がいないと継続できないという状況はよくないので。
ーー多くの新規事業をサポートしている中で、新しい発見や学びはありますか?
新規事業の立ち上げ支援をしていると初心にかえる機会が多いです。マーケットに答えがあるんだということに毎回気づかされます。思い込みはいけないと分かっていますが、「あ、そうだった」と気づかされます。
ーー共感です。凄くわかります。
この世界には自分の知らないことの方が多いという謙虚さが必要だとハッとさせられます。
ーー新規事業の開発支援で、支援者の方々が重要なポイントに気づくためにどのようなことをしていますか?
新しいことにチャレンジするのは大変で、挫けることもあります。「本当にやりたいことなのか?」を自身に問いかけてもらいます。志すものは何なのかということに立ち返って、自分が将来やりたいことをもう一度考えてもらいます。
ーー本当にやりたい事なのか?の問いは大事ですよね。
「こういう世界を作りたい、こういう未来を作りたい」と考えたときに、今の新規事業がどうつながっているのかを最初に整理してもらうということも行っていますね。
ーー宮崎さん自身はどのような未来をつくりたいですか?
私の周りには優秀で様々な才能を持っている方が多いです。きっと世の中にはたくさんそのような人がいて、その才能を価値に変換できるような環境を作りたいですし、そのための仕組みを作りたいからこそ今の仕事をしています。
何かに挑戦したい人がチャレンジしやすい環境を作ることで、より良い世界をつくる。
ーー昨年、キャリアに関するインタビューをさせて頂きましたが、過去の経験で1番活きていることは何でしょうか?
私が大学生の時にスーパーサイエンススクールに認定されている高等学校に、大学で学んでいる内容を教える講師になったことです。
ーーおお!
その時は、内容もテキストも自分で考えて授業を実施しました。その際に高校生が「わかった、楽しい!」と言ってもらえたことが嬉しくて。今やっていることもそれに近くて、基本的には一緒だなと感じます。
ーー関わった人が自分自身の可能性に気づいた時に、喜びを感じるんですね。
昨年も話しましたが、元々エンジニアなので今の仕事とは真逆でした。 エンジニアからキャリアチェンジして、今の自分でもこれくらいできるんだから、他の人もきっと可能性があると思っています。
一つのことを極めるのも大事だけど、色々チャレンジしてみると他にフィットすることがあるかもしれないと思います。
ーー最後に今回のLEAP DAYのテーマでもある「明日は変えられる気がする」に関連したエピソードを教えてください。
支援先の企業や社員の方々が、新しい事業を立ち上げたり、新しい商品を世の中に出したときにそれを感じます。
私がSSAPのチームの一員として参画したのは、起業や新しいことにチャレンジしたいと思っている人が余計な障壁がなくチャレンジしやすい環境を作ることで、世の中が良くなっていくのではないかと考えたからです。
今まさにそのような仕事に注力できていることは大変ありがたいことで嬉しいです。それだけでなく、支援している企業や社員の方々から感謝の言葉をもらうこともあり、また実際にチャレンジの成果を目にするときはこの仕事をやっていて良かったと思います。そんなときに、明日は変えられる、自分が望む変化に貢献できていると実感します。
たった一日で大きな変化を感じることはあまりないですが、数年経って振り返ったときには大きな変化になっていることがあります。毎日少しずつでも自分なりのチャレンジと前進をすることが大事なのだと思っています。
もう1つはひとりで取り組むのではなく、仲間を見つけること。1人でやるより仲間を見つけて巻き込んで一緒に取り組む。1つの企業でやるより多くの企業と連携した方がより大きな変化を生み出せるとも思います。新しいことにチャレンジする輪が広がっていけば、明日は変えていけると思います。
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